飯豊の展望の山・鏡山(飯豊山域)と雨の日の大蛇山(五頭連峰)

 飯豊の展望の山・鏡山1339m(飯豊山域)と雨の日の大蛇山802m(五頭連峰)2024/5/13、15

弥平四郎集落から、飯豊山域で大日岳から飯豊山を眺める展望の山(鏡山)に行く予定だったが、雨予報。せっかくなので日程を変更して晴れた日に登ることになった。

更に雨予報の当日は、6月に飯豊山に行く足合わせに五頭連峰の宝珠山と大蛇山で雨の中を歩くことになった。

元々は、山一つの予定だったのが、彼女達のポジティブな御心意気で山は二つになったのだった。

雨の山歩きも良い。新緑の瑞水しさと、水を湛える瓶のようなブナの存在が森の中で際立ち、雨の中で鳥や生き物の姿が良く見えてくる。



五頭の南側、宝珠山の北西斜面は、古くからほとんど人の手が加わっていない、ブナの極相に近いブナの天然林が残されており、新潟県の自然環境保全特別地域に指定されている。
「新潟百名山」に記載されていて初めて知ったのだが、人里近いこの山で、ブナの天然林が昔から残っていることは意外なことだった。この理由をKさんに訊いてみると、早速文献を紐解いてくれ、狭い集水域の集落で稲作を営む村人が源流域のブナ林を大切に保護してきたこと、虚空蔵信仰と結びついた伝承も残されていることが分かった。
私の住む鍬江の背後にある高坪山(古くは蔵王山)にも、水源林として大事に残されてきた樹齢300年のブナの天然林と虚空蔵信仰が、共通してある。
地球温暖化の現代において、先人が守ってきたものを継承し、山を大事にする信仰を失いたくないものだ。


鏡山へは、弥平四郎、四ツ沢登山口~鏡山、疣岩山分岐(上の越)から弥平四郎へ下り、林道を弥平四郎集落に向かって駐車場所へと戻る一日コースを歩いた。ブヨは多かったが、花も大変多く、素敵な山歩きだった。
ご参加の方は、数日後に外国旅行へ出発するが、行く前に日本の山の春を満喫できて良かったとのこと。素敵な山時間でした。

鏡山の山頂

大日岳から御西岳、駒形山、飯豊山

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2024/5/13、15